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2012年10月30日火曜日

機能的矯正装置② ムーシールド

不正咬合の原因として口腔悪習癖などの機能的要因が挙げられます。

なかでも反対咬合・下顎前突では、

ⅰ)上唇圧の亢進、つまり上唇の圧力が強い。このため上顎前歯が舌側へ傾斜、すなわち内側に傾斜している。

ⅱ)舌が低位、つまり舌が下顎に乗っかるような位置にあり、下顎を前下方に押し下げると同時に種々の舌悪習癖を呈する。

ⅲ)口呼吸が多い。

ⅳ)頬筋圧の亢進、つまり口角~頬の圧力が強い場合がある。これに口呼吸が併発していると上顎が狭窄、つまり上あごの幅が狭くなり、上顎前歯部の叢生犬歯低位唇側転位(八重歯)を呈することが多い。

ⅴ)上下唇咬唇癖、つまり上下唇をくわえ込む癖がある場合が多い。

などの特徴を有します。


ムーシールド MUH Sheild は、柳澤宗光先生により1983年に考案・開発され、1985年に発表された反対咬合治療用機能的矯正装置で、プラスチックに似た硬い素材で成形されたいわゆるマウスピース(正確にはオーラルスクリーンといいます)です。

本装置は、

ⅰ)上唇圧を排除し、上顎前歯を唇側へ誘導する。

ⅱ)舌を挙上、すなわち舌を上顎の方へ押し上げ、舌の理想的な姿勢位へ誘導する。

ⅲ)口唇を閉鎖して使用するので、鼻呼吸を誘導する。

ⅳ)頬圧を排除し、本来の上顎の側方への成長発育を引き出し上顎の狭窄を改善する。

ⅴ)咬唇癖をブロックする。

ⅵ)装置の厚みにより、下顎を後下方へ位置づける、つまり下顎の突出を抑制する。

ⅶ)口唇を閉鎖することにより、下顎前歯を舌側へ傾斜させる、つまり下顎前歯を内側へ傾斜させる。

などの効果を発揮します。

特に、上記ⅰ)とⅵ)およびⅶ)の作用により比較的早期に反対咬合(前歯の逆のかみ合わせ)が改善します。





ムーシールドを使用して反対咬合を改善した症例を以下に示します。

私は2003年暮頃、出張診療先の院長から「日大歯学」という雑誌に掲載されていた記事を見せられ、ムーシールドという装置の存在をはじめて知りました。

本症例は2004年初頭より開始した私にとって初めてのムーシールド治療で、反対咬合治療に本装置を頻用するきっかけとなった症例です。

当時はムーシールドの使用にあたり、装置作製のための型採りを行って模型を調整し、技工所に作製を依頼していました(そのため装置の色が現在と異なっています)が、現在では装置作製のための型採りを行わずにムーシールド治療を行うことが可能となっています。


治療開始時




ムーシールドを装着した状態











治療開始約3ヵ月後











治療開始約1年3ヶ月後


このように、ムーシールドは3歳から使用できるので早期に治療を開始でき、しかも比較的短期間で反対咬合を改善し得るとても優れた装置です。

なお、ムーシールドの使用条件として当院では、毎日夕食を済まし歯磨きを行った後から約2時間就寝中の使用を指示しています。


当院では、成長発育期における反対咬合・下顎前突の治療にムーシールドを積極的に使用しています



下記のWEBページもご参照下さい。


機能的矯正装置① マルチファミリー

歯ならび・かみ合わせを悪くする原因として、口腔悪習癖やご本人の唇や頬の筋(口腔周囲筋 こうくうしゅういきん)が発揮する圧力やその不調和などの機能的問題が挙げられます。

なかでも、口唇の悪習癖口腔周囲筋の不調和は特に影響を及ぼします。

したがって不正咬合治療では、口腔悪習癖を解消すること、および口腔周囲筋の不調和を改善することもしくは口腔周囲筋不調和の悪影響を排除することがとても重要です。

これまでの矯正治療では、歯ならび・かみ合わせに対する器械的処置に加えて、これらの問題については筋機能訓練(きんきのうくんれん)というトレーニング指導で対応してきました。


マルチファミリー Multi-Family は、合成高分子(シリコンゴムのような素材)で成形された、いわゆるマウスピースで、

ⅰ)上下顎歯列に加わる口腔周囲筋の圧力を排除できる。

ⅱ)装着時、口唇を閉鎖して使用するため、口呼吸を鼻呼吸に誘導できる。

ⅲ)装着時、咬唇癖舌突出癖をブロックできる。

ⅳ)素材の弾力性により、前歯の歯ならびが徐々に改善する。

ⅴ)上下顎一体型なので、成長期に使用することによって、上下顎関係の改善が期待できる。

などの特徴を有するとても優れた装置です。

主に、はえかわりの時期の治療(咬合育成治療)のうち、叢生上顎前突過蓋咬合開咬などの治療に適応します。


マルチファミリーには4種類あり、年齢や治療段階に応じて使い分けます。

以下の写真は、6~10歳に適応するMulti-Tという装置です。




口腔内に装着した状態です。













なお、マルチファミリーの装着条件として当院では、毎日夕食を済まし歯をみがいた後から約2時間就寝中の使用を指示しています。

当院では、咬合育成治療や成長期における歯列咬合治療マルチファミリーを積極的に使用しています


2012年10月23日火曜日

エステティックワイヤーシステム

「矯正はしたいけど、金属が目立っちゃうから…」 と、今まで矯正治療をためらっていた貴方へ。

ブラケットだけでなくワイヤーも白くできます












これなら、周囲の視線を気にせず治療できます。

むしろ、貴方のほうから積極的にアピールしてしまうかも…

今後はこのようなシステムが主流となるでしょう。


ちなみに、下はメタルワイヤーシステムによるマルチブラケット装置です。










これでも一般の方々にはほとんど判らないとは思いますが、

一生に一度の矯正治療ですから、綺麗な装置の方がより満足度は高いと思います。

当院では、綺麗で素敵なエステティックワイヤーシステムを皆様におすすめしています。



※ メタルワイヤーシステムのお取扱いは終了いたしました。
※ 2022/12/20 更新しました。